|
|
|
|
|
|
|
農産物に付加価値をつける。確かに人と同じものをつくっていたら競争に負ける。
だが私は、ビジネスの世界から見ると、付加価値という考え方自体が条件の悪い
競争に巻き込まれていく根源だと感じるようになった。付加価値競争とは、他者と
の小さな比較競争である。
..........................................................................................................................
私がやろうという農業ビジネスの複数は、すべて独自の価値観を追求しているので
他者との比較にはならない。最初の規模は小さくスピードは遅いが、ある一点から
確実に猛スピードで成長する。
..........................................................................................................................
例えば「私営市場」に関する事では、生産者と全量買取る契約をする事により、
生産者が儲かる農業に繋がり、消費者に対しては、せり値の卸価格で販売するな
ど、販売業者というよりも、流通のつなぎ役(仲立ち役)をしている感覚だ。また、
..........................................................................................................................
規格外商品を使って、レトルト商品に商品化したものを、富山の薬から江戸時代に
広がった「おき薬」を活用し、「おき食」という名で置いてもらい、使用した分の代金
を受け取る。
..........................................................................................................................
「歴史ある素晴らしい制度を利用し、一般家庭に販売する。そして、消費したその益
金(20%)を福祉関連に還元するという。
..........................................................................................................................
また、地域毎のFC私営市場の月売上の1%を毎月その地域に回し、買い物をする
という行動により、自然に社会に貢献出来る仕組など、生産者と消費者双方の感
動の共有。また、収穫作業への招待などさまざまな楽しみ方ができるように工夫す
る。
..........................................................................................................................
どんなにおいしいものでも、ただ消費しているだけだと面白くない。この工夫によっ
て「消費者」の農業への意識や理解にも繋がり、「消費者」がサポーターという心意
気に変っていく可能性がある。安定した収入というのは、本質的には相場の安定化
ではない。どれだけ多様な関係者や消費者等を育てられるかということである。
|
|
|
|
現在、政府が目指している農業は企業経営による大規模高付加価値化であろう。
一方、既存の農業は職人型である。いずれにとってもこれまでの糖度など数値的な
評価軸での品質競争は頭打ちになり、買い方や使い方や新たな味の指標が求めら
れている。
..........................................................................................................................
付加価値ではなく「食べる人」、つまり、消費者との関係性の繋がりやつくり方など
本質的な部分での価値観の転換が必要だ。その実現のためには、農家自身が一
番うまい収穫物を食して、いい暮らしをすることから始まるのだと思う。いい生活を
している人のところに人は集まるからだ。
|
|
|
|
卸売市場といえば、プロの商売人を相手にする“閉じた世界”だったが、
私は、消費者が卸価格で買える「私営市場」を考えた。
それは、農林水産省の六次産業化を活用し、
野菜・果物・肉・魚・日配・食堂の専門業者を集め、
生産者と消費者の仲立ち役という位置づけで「私営市場」をつくり、
その利益を福祉に還元するという、
日本がかかえている超高齢化社会モデルづくりの財源を
「自主流通」による「自主財源」で確保するという
プロデュースを立ち上げた。
多くの人が「できるだけ安心で、安全で、安くて味のいいものを食べたい」
と思っている。
地域の中にある農業と中小企業の活性化を図り、
活力ある農業を目指していくための「六次産業化」が注目されている。
六次産業とは、
農産物の生産(一次産業)、食品加工・製造(二次産業)、流通・販売・観光
(三次産業)を組み合わせて、他業種との連携による経営によって、
高い付加価値や新たな食と農の関連ビジネスを
創出していく新しい産業である。
そこで私は、「私営市場」を創る手段として、
1次産業+2次産業+3次産業=6次産業にまで踏み込み、活用することによって、
新たな付加価値を創造し、地域に新たな雇用の場を創造するビジネスを考えた。
しかし、掛算にしたらどうだろうかと思った。
すなわち、1次産業×2次産業×3次産業=6次産業である。
足し算でも答えは「6」となるが、
掛算にすることで1次産業がなくなれば、つまり農業が「ゼロ」になったら、
いくら2次産業、3次産業を強化しても、答えは0である。
いかに、1次産業が大事であるかなのです。
|
|
|
|
6次産業化を活用し、私営市場を活性化させる鍵は、
女性と高齢者である。
農村のすべての高齢者は技能者である。
その年齢に至るまでの知恵と経験が凝縮している。
そして、今はその高齢技術者を女性がリードしている。
高齢技術者はものづくりは得意でも、
集客や販売は苦手な小売りが多く、それをカバーしている。
高齢技能者と女性がうまく結びつき、
女性が自ら新しく働く場所を作り上げ、所得を少しでも増やす。
私達の「私営市場」は何といっても、
女性が主役です。
|
|
|
|
しかし、同じチャレンジでも人と同じでは意味がない。
たとえばリンゴ農家としよう。
「ふじ」ばかり多くの農家が作れば、暴落してしまう。
「よそがふじを作っているときには、他の品種を作る」と言うように、
リスクの分担を考える。
独自のアイデアやリスクの分散を踏まえた取り組みがなければ、
1次産業は伸びず、
6次産業にも結びつかない。
生産物にどのようにして付加価値を付け、
それを活用し、新しい価値観を見出すことによって、
技術革新、さらに地域革新につながる。
既成概念にとらわれず、「何故」を合言葉に、チャレンジし続け、
高齢化社会モデルを創る。
そのためには、ありとあらゆる知恵をださなくてはならない。
|
|
|
|
障害者が農業分野で活躍することを通じ、
自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取組です。
農業ビジネス全般を障害者が健常者と同じ様に、
農業分野で活躍することを通じ、
障害者の就労や生きがいづくりの場を生みだすだけでなく、
担い手不足や高齢化が進む農業分野において、
新たな働き手の確保につながり、
「障害者の事故やケガ」に対する保険制度」や
「働きやすいような職場環境整備」や
「業務を教える指導者不足」など課題を解決しながら、
実行する事です。
我々の農福連携とは、
現実に障害者が自家用車を改造しているように、
障害者が農作業を行うのに必要な、
トラクタ−や野菜収穫機等を障害者が使用できるように改造し、
畑を耕すことから、堆肥つくり・撒き、畝つくり、種播き、苗植、
収穫等農業全般のさまざまな作業が出来ます。
そのため、障害者一人ひとり身体状況・作業能力に応じた職場設計・
仕事設計をする必要があり、農作業に適正な障害者をリクルートし、
障害者の生きがいを創る「我々の農福連携」により、
生産、加工、販売・流通の六次化が実現できます。
きっかけは、
障害者のパラリンピックの様に自分にあった競技、
例えば「車椅子ラグビー」「車椅子テニス」等を選択し、
金メダルを目標に頑張る姿メダルを手にした時の喜び、涙、感動、
世界中を幸せにする瞬間、パラリンピックを農業に変え、
自分に合った作業を選び、
一個の収穫野菜を手にした時の障害者に笑顔があふれ、
農作業をするほど元気になる。
こういう現象が起こるたびに、
「農業で働きたい人」「障害者農業人口の拡大」につながり
我社と福祉施設と一緒に、働き手として地域の方と共に生きる。
そんな事を積極的に担い、共生する経営。
決して「夢物語」ではない。 |
|
|